OzaShin’s diary

活動報告、機材レビュー等

xln Audio XOレビュー

xln Audioのドラムサンプラー(ドラム音源)「XO」のレビューです。

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ありそうでなかった画期的なUIと操作性

 まず目を引くのがその独特なUIです。何を行うソフト音源なのか、知らない方には想像も付きません。

この細かな星の粒のような点は、一つひとつがドラムサンプルになっています。自分で購入したサンプルをインポートして表示させることも可能です(上図は私の持っているサンプルを読み込んだ状態です)。

左の方の赤い部分はキック系、中央の青い部分はスネア系のサウンドといった具合に、近くの位置に同じような系統のサンプルが集まっています。これは、ファイル名やタグ付けなどで分類しているのではなく、サウンドの長さやスペクトラムを分析し自動配置されます。そのため、名前付けのルールが異なる違うメーカーのサンプルであっても、似たような音は近くに配置されます。

同じような音が近くに並んでいるため、これほどまで音選びに集中できるドラムサンプラーはなかったと思います。適当にマウスを動かして、イメージが近い音を耳で探していけばいいのです。いい感じの音を見つけたら、その周辺の音もチェックして、よりイメージに近い音を探す、という操作でサンプルを読み込んでいきます。私のように、シンセドラムの音選びが苦手で、いつも同じキットを使ってしまうといった方には強くおすすめできます。

 

 

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もちろん基本的なエディットは可能

一般的なドラムサンプラーのように、サンプルのピッチ、ボリュームエンベロープ、フィルター、エフェクトなどが内蔵されています。もちろん、パラアウトも可能です。個人的にあまり使いませんが、パターンシーケンサーもあります。

選んだサンプル、エフェクトの状態などはすべてプリセットとして保存することができます。驚くべきなのは、プリセット画面右下に「Similar Sample」というエリアがあり、似た音が選ばれたプリセットを自動で作ってくれる点です。この機能を使用すれば、いつも同じプリセットを選んでしまう方も、少し違う音で曲作りをスタートさせることができます。

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惜しむらくは、サンプルが8つしか読み込めない点、サンプルの鳴る鍵盤のマッピングが変更できない点でしょうか。

Batteryのように30個、40個も読み込めなくても大丈夫ですが、最低16サンプルくらいは読み込めた方が良かったですね。8サンプルだと、一発サンプルネタなどを加える場合、心もとない気がします。

サンプルはC1~G1までの鍵盤にマッピングされますが、私のようにGM配列に慣れきってしまった人間からすると、E1やF1の部分にハットがいるというのは、ちょっと気持ち悪いです。鍵盤を使って手ドラムで入力する際など、自分の慣れた位置で行いたいというユーザーも多い気がします。xln Audioは、Addictive Drumsなどで様々なマッピングに対応させていたはずなので、近いうちに対応してくれそうな気がしています。