Prominy Hummingbird レビュー
今回はProminyのアコギ音源であるHummingbirdをレビューしたいと思います。
Hummingbirdはその名の通りGibsonのHummingbirdをサンプリングしたアコギ音源です。
アコギは、アルペジオに関しては比較的再現がしやすいですが、ストロークは手間をかけてもあまり良い結果にはならないことが多いです。
Hummingbirdはコードのストロークも全ての組み合わせをサンプリングしており、単音のサンプルを組み合わして鳴らした嘘っぽいストロークにはなりません。現状、ストロークにおいては最も優秀なアコギ音源だと思います。
前述の通り、膨大な数のサンプルを使用するのでメモリ容量には注意が必要です。マニュアルに書いてある通りにKONTAKTの設定を変えると安定して動作するようになります。サンプル数を減らして再生する軽量化モードもあります。こちらも悪くない音質です。
この手の音源はキースイッチが複雑なものが多いですね。Hummingbirdは若干複雑ですが、いちいちマニュアルを読み返さなくてはいけないほどではありません。
低音鍵盤のキースイッチでm7や7♭9などのコードの種類を選択し、高音部でルート音を指定します。また、低音鍵盤をドミソと押さえると自動でCになるというやり方もあるのですが、この方法だとオクターブの位置が常にローポジションになるので、あくまで簡易的な方法のようです。
キースイッチのどこに何のコードが割り当てられているのかは覚えるのが大変ですが、自分の分かりやすい位置に変えることもできるので、分かりにくい場合は変更して保存しておくと良いでしょう。私の場合は、キースイッチ設定画面を見ながら打ち込んでいます(下図)。さすがにメジャーやマイナー、7、m7あたりのよく使うものの位置は覚えてしまいました。
サウンドはサラッとしていて、ツヤのある音質です。インストの中に入ってしまったら本物とほぼ判別できない音です。弦が1本1本独立して鳴っているのではなく、コードが塊で鳴っているこの感じは、なかなか打ち込みでは再現できません。
ギターのバッキングの入力は、コピペを上手く活用して素早く効率よく入力したいですね。Hummingbirdの場合は、ルートを先に入力してしまってからコードの種類をキースイッチで指定していく方法が楽だと思います。