OzaShin’s diary

活動報告、機材レビュー等

Spectrasonics Keyscapeが発表されました

高品質なプラグイン音源を製作しているSpectrasonicsから、鍵盤総合音源「Keyscape」のリリースが発表されました。今回はこのKeyscapeについていろいろ書いていきたいと思います。

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Spectrasonics - Keyscape - Collector Keyboards

 まずSpectrasonicですが、自分が最もお世話になっているのはOmnisphereです。Omniphereは全体的に存在感の大きな楽器が多く、「困ったときに助けてくれる音源」という印象が非常に強いです。

機会があれば、Omnisphereのカリンバの音をぜひ自分の手で演奏してみてください。弾力性のある金属棒の振動や、カリッという弾く音まで、まるで楽器がそこにあるかのように聴こえてきます。Sphectrasonic音源の存在感は、しっかりと倍音が録れていること、細かなノイズや楽器の挙動を逃さず収録していることなどに起因していると思います。

 

Omnisphereでも分かるように、Spectrasonicの録音・サンプラー技術はとても素晴らしく、楽器そのものを捉えた音です。しかし、Omnisphereは若干変わり種音源というか、スタンダードな楽器はあまり収録されていないように思います。特に、ごく普通のピアノやヴァイオリンといった音は見当たりませんでした。

Keyscapeは、Omnisphereとは違いスタンダードな鍵盤音源集になっているようです。ピアノ音源は他社から把握できないほどリリースされていますが、そこに挑戦するかのような気迫すら感じます。

 

youtu.be

私が特にSpectrasonicらしいなと思ったのはデモビデオ2:33~あたりの「ダルシトーン」の音色ですね。鍵盤が戻るコトっというノイズなどがしっかり出ており、異様なほど生々しい音が出ています。これだけでサントラ作れちゃいそうです。

その他の音源もじっくり聴きましたがサンプリングされたことによって発生する嘘くささが無く、どれも実際の鳴りと区別が付かないほどリアルな音に仕上がっていると思います。

KeyscapeをインストールするとOmnisphere上でも使える点も素晴らしいです。Omnisohereのシンセサウンドとレイヤーしたり、複雑なモジュレーションを使うことで新しいサウンドが作れると思います。スタンダードなピアノがOmnisphereに入ることがとても嬉しいです。

 

9月12日リリースらしいので発売日に買ってしまうと思います。Spectrasonicにはぜひヴァイオリンかギター音源に挑戦していただきたいですね。どちらも再現が難しい楽器ですが、きっと素晴らしいものが出来ると思っています。