Wavesおすすめプラグインのレビュー(2020年1月版)
随時追加していきます。購入の際の参考にしていただけるとうれしいです。
プラグインが多いので、ただいまAnalyzer~Dynamicsグループの途中まで書いています。
PAZ Analyzer
Waves定番のアナライザー。Silver以上のバンドルに付属しているので持っている人は多いはず。
見た目は古臭くなってしまったが情報は必要十分といった感じ。スペクトラムアナライザーが大雑把なのも逆にいい気がする。使いやすいメーター設定にして常時表示させるといい感じ。
CLA Bass
Chris Lord-Algeデザインのベース用プラグイン。自由度はJJPに比べると下がるが、コーラスがかかったベースや歪んで潰れたベースなど、少し変わり種な音作りができる。
もちろん一般的な音作りも可能。DISTORTION部分で薄くサチュレーションさせる音が気持ちいい。
JJP Bass
Jack Joseph Puigデザインのベース用プラグイン。CLAよりも自由度が高いが、こちらのほうが扱いが難しい。上手く扱わないとギラついたサウンドになってしまう。
まずは各スライダーの効くポイントを一つひとつ確認すること。各ポイントを整理しながら音作りができるので、慣れればかなり時間短縮が期待できる。モジュレーション系のエフェクトは地味な感じので、目新しいサウンドを作ることはできない。
Renaissance Bass(R-Bass)
キックなどの超低域を増やすことができる。スライダーが少ないのでお手軽な感じがするが、意外と調整はシビア。
このプラグインが上手くいかなかったら兄弟プラグインのMaxxBassや、別の音をレイヤーすることも視野に入れたほうがいい。
Scheps Omni Channel
ユニークな機能を多く含んだ時短チャンネルストリップ。
自由に入れ替えられるエフェクトチェーンはもちろん、3タイプから選べるサチュレーション、広い帯域をカバーした2つのディエッサー、かなり細いQ幅にも対応したEQ、パラレルコンプレッションに対応したコンプレッサーなど、あらゆる場面で使用できる。全部のチャンネルに挿しても差し支えない。
これだけでも十分なのに、なんと手持ちのWavesプラグインをエフェクトチェーン内に組み込むことが可能。見た目もカッコいいし100点満点。長く付き合えるプラグイン。
Manny Marroquin Delay
高機能なディレイプラグイン。
通常のディレイとしての機能はもちろん、ディレイ音にリバーブやコーラス、ディストーションなどをかけることができる。フィルターと組み合わせればローファイなディレイも可能。特にリバーブと組み合わせたサウンドはボーカルの空間系に最適。
煩雑になりがちな空間系プラグインだが、ここまでシンプルな構成にされると躊躇なく使えるので気に入っている。
Berzerk Distortion
バカみたいなサウンドにできるディストーション。普通のキックを読み込んだだけなのに「いやそうはならんやろ!」ってサウンドになる。しかし、MIX量の調整などもできるので薄く歪ませたようなサウンドもいける。
意外にもWavesにはシンセやドラムループにかけて積極的に使用できるクリエイティブな歪みエフェクトがなかったので、重宝するかも。プリセットが豊富なので、あまり自分で音作りすることはない気がする。
Maserati DRM
Tony Maseratiデザインのドラム用プラグイン。公式サイトにも書いてあるように、ドラムミックスのスタートポイントとして最適。一時期これだけでドラムを作っていた時期もあった気がする。
各ツマミの効き方のわかりやすさ、プリセットの完成度が素晴らしく、使っていて楽しいプラグイン。スネアに敢えてキックのプリセットを使ってみたりするのも面白い。
API-2500
Tone部分で幅広い音質に調整できるコンプ。特にドラムでLOUDを選択したときのパツパツしたパンチ感はトランジェントをいじったときのような「大袈裟感」すらあり、非常に特徴的なサウンド。
ドラムバスやベースに使うことが多いかな。コンプというよりも歪みの一種のようなイメージで使ったほうがいいかも。
CLA-76
スタジオでよく見かけるご存知1176のWaves版。Universal Audio 1176には様々なモデリングプラグインがあるが、Waves版の特徴は現行のBlack Faceモデルと旧型のBlue Faceモデルのキャラクターを切り替えられる点。
Blue Faceモデルはかなり派手な音で、ぜひ同じ設定で切り替えて聴いてみてほしい。実機の1176自体が万能なこともあり、あらゆる場面で使用できるコンプ。
PuigChild 670Compressor
Fairchild670のモデリング。あまり使ってなかったのだが、Waves公式の動画で飛澤正人さんがドラムの音作りで使いまくってるのを見て自分も使ってみたらすごく良かった。
Time Constantはアタックとリリースの組み合わせが6パターンから選べる。少しわかりにくいのでプリセットを活用するといい。極端な値にしても破綻しにくいので、いろいろな音作りを試したくなるコンプ。
Renaissance Compressor
みんな大好きR-Comp。数字どおりの音が出てくる、でも冷たくない、モデリングでないデジタルコンプの基準としたいサウンド。
コンプレッサーの使い方を覚えたい人は絶対に触っておいたほうがいい。メーターも見やすいしパラメーターによる変化が分かりやすい。押し込めるサウンドも前に出すサウンドも幅広く出せる。
Scheps Parallel Particles
4種類のノブでサウンドデザインができるプラグイン。公式ページに「4種類のうまみ引き出しプラグイン」なんて書かれていたけど、実に的を射た表現だと思う。
サイバーで未来的なUIだが、かかり方は自然。AIRとSUBはハイエンドとローエンドで分かりやすいのだが、BITEとTHICKはよくわからない不思議な処理をしている感じ。おそらくEQやコンプレッション、トランジェントシェイピングによって複合的な効果を出しているような感じ?効果は不思議だが出てくるサウンドは使いやすい変化なので、音作りに集中できる。ただし、動作が重く、気軽に使えない場面があるかもしれない。