OzaShin’s diary

活動報告、機材レビュー等

Sonic Academy KICK2 レビュー

今回はSonic AcademyのKICK2をレビューします。

f:id:OzaShin:20160910214640j:plain

www.sonicacademy.com

 KICK2はキック音制作に特化したソフトシンセです。実はキック以外にスネアやタムも作れます。

ぜひ公式のデモ動画を見ていただきたいです。かなり腰が低めのキック音が自分の手で、一から作れます。

クラブミュージックにおいて、キックは最も重要な要素だと思いますが、KICK2はサンプルプレイバックではエディットできないような細かな部分まで手が届き、かなり自由度の高い編集ができます。サンプルプレイバックの場合、アタックのクリックがもっと小さめだといいなあとか、もっと胴鳴りが長い方が良かったとか、微妙にイメージと異なる場合が多く、意外に音選びに時間がかかりますね。この音源の場合、長さ、ピッチ変化はもちろん、アタックで鳴るハイハットなどのクリック音に関しても細かく設定できます。ピッチ変化は周波数だけでなくE1、D0といったノートナンバーも表示されるので、楽曲のキーとピッチを合わせたいときも楽そうです。

 

KICK2は基本的に内部に用意されたシンセエンジンで音作りをしていきますが、クリック音の設定の部分ではオーディオデータのインポートも可能です。上手く使いこなせば更に自由度の高い音作りができると思います。

エフェクトも内蔵しています。4バンドのパラメトリックEQ、歪みの種類が3種類から選べるディストーション、コンプレッサーが付いています。音作りには十分ですが、敢えて言うのであれば独立したフィルターが欲しかったですね。また、エフェクトの順番を自由に設定できると更に便利になると感じました。その辺はDAWの機能でやることにしましょう。

 

この音源で最も便利なポイントは、なんとWAVファイルを直接エクスポートできる点です。やり方は簡単で、RenderメニューからGenerateをクリックし、出てきた波形をDAWにD&Dするだけです。もちろんファイルとして保存することもできます。全てのシンセドラム音源に付けてほしいくらい、この機能は素晴らしいと思いました。

書きだしてオーディオトラックで編集していってもいいですが、負荷の大きな音源ではないので、そのままキックのトラックとして使用してもいいと思います。打ち込み系の音楽を作っている方にはぜひチェックしていただきたい音源です。